夫婦。

結婚と同時に、主人が今までお世話になった鈑金塗装の会社から独立し
この場所で仕事を始めました。
鈑金塗装の<ば>の字もわからない。
ぶつかつた箇所を、元通りにする作業。
素人の私には、見るものすべてが、わーすごい!こんな風に修理するんだー!
と、感動さえ覚えたものでした。
しかし、職人の仕事は、私が思うほど、簡単なものではなかったようです。
素人の私が見たら、いいんじゃない!と思っても、
プロが見たら、ここがおかしい。すきまがあっていない。色がちょっと違う?etc・・・
一つの仕事を仕上げるまでに、本当に神経を使うものなのだと、
徐々に分かりだしました。

その事故その事故によって、ぶつかり方も違い、
同じやり方をしても、うまくいかないことの方が多い。
それぞれのスタッフも、日々研究しながら、
頭をひねりながら、仕事に励んでいます。
そして、私も、主人に教えてもらいながら、23年・・・
少しは“プロ“と言われるくらいに、成長できたかな?と思います。

今まで、何回、《入れ替わるか!》という主人の言葉を聴いたことか・・
実際の作業をする分野と一日のスケジュールをたてたり、事務をする分野を
交代するか?ということです。
わかりやすく言うと、自分の苦労がわかっていないということを
相手にぶつけて喧嘩になるということですが。

交代できるはずもないのに、夫婦で仕事をしていると、
ついついストレスをお互いにぶつけてしまうものですね。
私も、よく主人に反発をしていました。

お互い、歳を重ねたこともあって、最近は、言い合うこともなく
喧嘩という喧嘩もなくなりました。

普通の夫婦の3倍は、いっしょにいる時間が長いと言われます。
そのことが、前は苦痛と思うこともあったけれど、
この工場で、仕事を覚え、いろんなことを学ばせてもらったのは、
主人のおかげなのかと、最近思いだしました。

深い縁で結ばれた、夫婦。
ますます、互いの良きアドバイザーとして、
みなさんの、お役に立っていけたらと、思います。